2023年10月、中東・パレスチナのガザ地区で激化した紛争により、甚大な被害が子どもたちに広がっています。全長72.6キロメートルの国境の壁に閉ざされたガザ地区では、連日続いた砲撃により190万人の住民が避難生活を強いられ、家々や病院、給水施設や電力・通信網など、生きるために不可欠な社会インフラも破壊されてきました。
約3万9,000人の尊い命が奪われ、その実に6割を女性と子どもたちが占めています。そして、かろうじて生き延びている子どもたちの多くも、一生消えることのない心や身体の傷に苦しめられています。
ユニセフは、ガザ地区全域で子どもたちの切実なニーズに応え続けています。しかし、支援活動は、ますます困難で危険なものとなっています。また、人道支援関係者もガザ市内から退避するよう警告されていますが、ユニセフのスタッフはガザの南部地域にとどまり、支援を必要としている子どもたちへの支援を続けています。
ユニセフは、事前に配備していた物資のほぼすべてを配布し尽くしました。ガザ地区全体で唯一機能している海水淡水化プラントを、大幅に縮小された能力で稼働させ続けることに努めています。このプラントは、7万5,000人に安全な水を供給しているものですが、発電用の燃料が無くなればすぐに停止する可能性があります。医療物資や医薬品も病院に提供しました。しかし、増え続ける負傷者の数を考えると、病院のベッドや必要不可欠な医薬品(麻酔薬を含む)はすぐに底をついてしまう状況です。
(日本ユニセフ協会 HPより)
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