「子どもにやさしい空間」オンライン研修会開催

東日本大震災以来、毎年開催している「子どもにやさしい空間研修会」を2年ぶりにオンラインにて開催しました。

昨年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から開催を中止・見合わせとしていましたが、いつどこで発生するかわからない災害に対する日頃の備えとして「災害時の子どもの居場所づくり」について広く知ってもらうため、初めてグループワークを含んだ研修内容をオンライン(ZOOM)で行いました。

オンライン開催により従来の県内開催にとどまらず、毎年豪雨災害が発生している久留米ユニセフ協会(福岡県久留米市)との合同開催形式とし、全国各地よりご参加いただきました。

・開催日時:2021年5月29日(土)14時00分~16時00分

・講  師:NPO法人災害時こどものこころの居場所サポート

 臨床心理士 精神保健福祉士 久保千晶(くぼちあき)さん

・参加人数:39名

・主催/神奈川県ユニセフ協会 共催/久留米ユニセフ協会

▶第一部の久保さんの講義では、実際の災害発生時に立ち上がった「子どもの居場所」の写真や事例を用いながら、子どもにやさしい空間づくりに大切な「5つのステップ」について、わかりやすく解説していただきました。

▶第二部のワークショップでは、参加者がブレイクアウトルームで各グループに分かれ、地域で災害発生時にいち早く「子どもの居場所づくり」を実現するために必要な地域の連携について、具体的に考えてみました。

座学で学んだことを自分の地域で具体的にしていくワークショップでは「防災は男性中心で、子どもや女性目線で防災の取り組みが行われていなかった」「コロナ禍でつながりが希薄になっている危機感」「地域で水害を経験し、実際にどのように動くことができたか」など、日ごろのつながりや連携の大切さを実感しました。

加えて、ファシリテーターから「地域のリソースを活用した居場所」や「保育園からのおもちゃの提供」「資金面の不安の払しょく」など、具体的で柔軟な居場所づくりのヒントをいただいたグループや、新たな連携に発展したグループもありました。

 

参加者からは「地域全体の課題にするために、この講座で学んだ内容をまず地域で伝えたい」という感想を多数いただきました。

 

非常に反響が大きく、今回は定員を上回るお申込みをいただきました。神奈川県ユニセフ協会では定期的に「子どもにやさしい空間研修会」を開催しております。(次回開催日程が決まりましたら、当協会HPやSNSでご案内します)

*     *     *    *

 

【子どもにやさしい空間(CFS)とは?】

子どもの心身の回復・日常生活を取り戻すために子どもたちが安心して安全に遊び学べる「子どもにやさしい空間」。ユニセフでは世界の緊急支援の場でもこの活動を最優先に位置付け、東日本大震災でも多くの子どもたちが利用しました。

 

【開催趣旨】

2011年ちっちゃな図書館プロジェクトのようす

 

神奈川県ユニセフ協会では、東日本大震災発生直後に日本ユニセフ協会の呼びかけで「災害時こどもにやさしい居場所」づくりに必要な子ども向けの絵本の仕分け・発送作業を行いました。以来、継続して災害時に子どもの権利が守られ安心できる空間づくりの研修会を毎年開催しています。

 

 

 

ページトップ